◇設立趣旨◇

モンゴル高原は、社会主義の建設とその実質的な放棄という世界史上の大きなうねりを経験し、新しい世紀をむかえました。とりわけモンゴル国では、遊牧民たちの生活を維持しながら市場経済化をすすめるという、世界に類例をもたない挑戦が求められています。

こうした状況のもとで、1998年、日本とモンゴル国のあいだの友好と協力に関する共同声明が発表されました。そこには、「総合的なパートナーシップ」を確立するという21世紀に向けての指針がうたわれています。

総合的なパートナーシップの確立をめざして、日本に生きる私たち一人一人は、いったい何をすることができるのでしょうか。もちろん、日本国政府によって市場経済化のための多大な支援がおこなわれてきました。しかし、そうした国家間の援助には、さまざまな制度的な問題が横たわっています。

むしろ、たとえ小さくても、民間の熱意が形になることによって、より有効な支援として実りをむすぶ可能性を秘めているものです。このことは、世紀末にモンゴル国をおそった雪害に対する救援活動においても、すでに実証された通りです。

新世紀の幕開けにあたって、よりいっそう私たち自身の意思を国際貢献の場に直接的に反映させていくために、NPO法人「モンゴルパートナーシップ研究所」(略称MoPI＝モピ)を設立することといたしました。

モンゴル国およびモンゴル民族とに関心をもつ方々の、一人一人の声が反映される場をもち、その意思をくみ取り、具体的なプロジェクトとして運営し、一歩づつ実現していくという組織です。

日本人とモンゴル人とが、お互いに対等に手をつなぎあう方法を模索し、実践します。

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