モンゴルの皆様へ日本語

                                        モンゴルを日本の核ゴミ捨て場にしないプロジェクト!

モンゴルのみなさんへ日本語

私たちは、日本の核ゴミをモンゴルへ捨てる計画に、強く反対します!

2011年3月11日に地震がおこると、ただちにモンゴルからも多くの

支援をいただきました。

ありがとうございました。かつて1995年1月17日に神戸で起こった地震に引き続き、

モンゴルからの温かい支援に厚く感謝します。

この地震による被害は、被災地の範囲がとても広く、復旧までに時間がかかるでしょう。何よりも問題なのは、福島にある原子力発電所からの放射能汚染が続いていることです。福島第一原子力発電所には、6つのプラントがあり、それぞれに核燃料の容器と使用済み核燃料の保管プールがあります。合計12個の危険な入れ物があるうち、2011年7月末現在、安全なのは1つもありません。いまもまだ重大な事故が起こる可能性を残しながら、放射性物質は、大気、地下、および海中に流れ出しています。福島だけではなく、

日本を、そして地球全体を放射能で汚染しています。

このような環境汚染を、私たちは今はっきりと理解し、原子力発電に依存するような暮らし方をやめなければならないと考えています。ドイツでは国会決議によって、スイスでは閣議決定によって、またイタリアでは国民投票によって、原発廃止が選択されました。しかし、日本には国民投票の制度がなく、

個別の案件について国民の意思を反映させられません。

また、日本では新聞やテレビなどマスメディアの有力な広告主が電力会社であるために、そのビジネスに反対する意見はあまり取り上げられません。そのため、日本では原子力発電をやめようという世論が社会でなかなか形成されません。そうなると、これからもまだ原子力発電による使用済み核燃料が増え続け、そして、

その置き場所が必要になるでしょう。

使用済み核燃料をわかりやすくするために「核ゴミ」と呼びましょう。
核ゴミのなかでもプルトニウム239は、角砂糖4個分で1億人を死に至らしめるほどの猛毒性を持つとする研究者もいます。その半減期は2万4千年であり、10万年たっても32分の1はまだ残るという物質です。このような危険物質の倉庫として、日本ではこれまで、人口が比較的少なく、土地が比較的平らで、地盤が比較的安定している場所が選ばれてきました。しかし、日本にある倉庫はどこももう満杯です。

そのため、

モンゴルがゴミ捨て場にされようとしています!

この地球上で原子力発電を推進するビジネスマンたちは、新しい核ゴミ捨て場の建設を急いでいます。核ゴミ捨て場にふさわしいところなど、地球上にあるでしょうか。

どんなに人口が少なく、土地が平らで、地盤が安定しているからといって、

モンゴルが世界の核ゴミ捨て場になる必要はありません。

モンゴルが国際的な原子力ビジネスに奉仕する必要があるでしょうか?

2011年5月9日付けの日本の毎日新聞は、モンゴルでの独自の取材にもとづいて、

日本とアメリカが共同でモンゴルに核廃棄物処分場を建設することをすでに

2010年9月から交渉していること、

具体的な候補地も決まっていることを明らかにしました。

第一候補地はゴビスンベル県バヤンタル・ソムです。モンゴル原子力会社モン・アトムは、技術力のある東芝によって原発を建設し、その見返りに日本の核ゴミを引き受ける、という考えを述べています。

東芝というのは、東京電力と共同で福島などの原発を推進している会社です。

これに対し、5月11日にモンゴル外務省とモン・アトム社は

この毎日新聞の記事について誤報であると正式に否定しました。

しかし、さらに2011年7月1日付けの日本語版ロイターによれば、

東芝社長が5月中旬にアメリカ政府高官に書簡を送り、

核ゴミ捨て場をモンゴルに建設する計画を推進するようお願いしたそうです。

7月18日に共同通信社は、使用済み核燃料はモンゴルが引き取るという、

日本、米国、モンゴル3カ国政府の合意文書の原案が

18日明らかになった、と報じました。

さらに、毎日新聞は7月31日に「モンゴルのエルベグドルジ大統領は6月16日に訪米し、オバマ米大統領と核開発計画推進での協力で合意した」、とさえ書いています。

これらの報道から見ると、モンゴル政府は否定の声明を出したのに、

市民には知らせずに計画を進めているようです。

モンゴルでいま原子力発電所を作るということは、自分たちが出す核ゴミばかりでなく、私たちがテレビを見たために使った電気の屑として出た、核ゴミの捨て場も同時に作ることになります。悪魔の武器としかいいようのないプルトニウムを取り出す処理工場も同時に作ることを意味します。

モンゴルのエネルギー問題はモンゴルの国策です。私たち他人がとやかく言うべき問題ではない、というのがこれまでの理解であったかもしれません。しかし、私たちはいやというほど経験しています。長崎、広島に続いて、福島で被曝が起きました。社会では原子力発電で利益を得ている大きな会社が新聞紙面やニュース報道を支配し、株主総会を支配してしまうために、国民の意見が国策に反映されないことを知っています。

それで、まだこの問題で儲けている人がいないうちに、正しい選択をしてくださるよう、モンゴル国民に、直接、訴えることにした次第です。私たちは私たちの核のゴミを美しいモンゴルへ持って行きたくはないのです。

一緒に行動しましょう。
かつて13世紀に、ユーラシアをひとつの世界につなげて平和をもたらしたチンギス・ハーンの名に恥じない選択をしてください。

この意見広告は、以下の日本人たちの総意にもとづいて作成されました。