■NO 128号 モピ通信

NO 128号           2012年9月1日

編集・発行 : 特定非営利活動法人 モンゴルパートナーシップ研究所

東京・ウランバートル3000キロメートル(8)

モンゴルの学校に黒板を送るツアー 無事終わる

モンゴルに黒板を届け、牧民と過ごす旅を終えて

「草原」じゃないモンゴル

サンクトベテルブルグの旅について

編集後記

 

■東京・ウランバートル3000キロメートル(8)

ー にしとうきょう市民放射能測定所あるびれおの開所まで ー      (梅村 浄)

東京外国語大学のムンフツェツェグ先生の講義で、公害問題について話し合いました。

モンゴルでは現在、鉱山業が盛んになり、

住民の公害を防ぐことが社会問題になっています。

先 生は日本アメリカがモンゴルに核廃棄物処理場を作り、

その見返りとして原子力発電所を作る話を取り上げて、

モンゴルには核は要らないと発言されました。

また、昨年、赴任する 直前に爆発した東京電力第一福島原子力発電所から

飛び散った放射能による食べ物の汚染は、 大きな関心事であることがわかりました。

「お米の産地によって放射能量は違いますか?福 島県産、新潟県産、宮城県産のお米はだいじょうぶかしら?」と質問されました。

福島市こども健康相談会

26 年前に起ったチェルノブイリ原発事故の数年後から、原発の周辺に住む子どもが、

甲状腺癌にかかりました。その他にも、心臓への影響、感染症に罹りやすく、疲れやい、 学習が進みにくい等の症状があることが分かっています。

日本での健康被害について、福島 県と福島県立医大側は、従来から一般市民が 1 年間に受けても健康に影響がないとされる被 ばく線量は 1 ミリシーベルトであるとされてきたにもかかわらず、「年間 20 ミリシーベルト 以下であれば、健康に影響はない」という立場を崩していません。福島県民健康調査を実施 していますが、下記の記事にみられるように受診者に正確なデーターを開示していません。

2011 年から福島県立医科大学が中心となって行っている福島県民健康調査では、18 歳以下 の子どもを対象に甲状腺のエコー検査を実施して来ました。2012 年 3 月末までに 38114 人の 子どもが受診して、186 人に二次検査が必要とされました。それ以外の子どもは甲状腺が腫れ ない限り、追加検査は必要ないと通知されています。結果通知書にエコー写真も貼付されて いないため、親たちの不安は高まっています。

(2012 年 6 月 2 日東京新聞記事より)

「低線量被ばくでは健康の影響がないとは言いきれない。健康への影響は起こりうる」と 考えている大阪、東京など全国から集ってきた小児科医、内科医が、子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワークとして、昨年 6 月から福島市の子どもたちの健康相談を行 っています。

私はモンゴルから帰国直後の 6 月 19 日に福島の相談会に参加しました。当日は数十名の子 どもたちが両親と一緒に会場に来ました。自宅、通学路や校庭の空間線量が 3 から 6 マイク ロシーベルト/時ある中を通学させている親たちの切実な声をきき、高線量地域から避難す るように勧めました。ちなみに東京にある私の自宅 2 階では 0.04 マイクロシーベルト/時で す。すぐに避難できない場合は、戸外ではマスクをつけ、帰宅時にはシャワーをあびて身体 や衣類についた放射能を洗い落とす。食べ物や水から体内に取り込まないように、福島県外 でとれた野菜や、ペットボトルの水を飲むようにアドバイスしました。しかし給食に出され るのは福島産の野菜がほとんどで、食品の放射能測定もなされていませんでした。

すでにこの時期に福島市内で市民放射能測定所を立ち上げ、農産物の放射能を測って、

今 後の農業の行方を農業者とともに考え、子どもたちの健康を守ろうと活動しているグループ があり、健康相談の合間に見学に行きました。チェルノブイリ事故後、旧ソ連邦の国々やヨ ーロッパの国々では、各地に市民放射能測定所ができ、食品の放射能測定を行って来ました。

2012 年お正月過ぎには、自分たちが住んでいる西東京市に放射能測定所を作ろうと動き出 したメンバーとともに、25 年前から測定を継続して来た名古屋にある C-ラボ市民放射能測定 センターに見学に行きました。

 

市民放射能測定所を作ろう

名前は「にしとうきょう市民放射能測定所あるびれお」と決め、準備を始めました。

アルビレオは白鳥座の頭にあたる星です。また、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の中に出てくる天の川の流れの速さを測定する測候所の名前です。

測定を学ぶために世田谷区の市民放射能測定所に行き、調布市に住んでいるメンバーの家 のベランダから取って来た松葉を、手始めに測定しました。器械をスタートさせた途端に、 パソコン画面でセシウム 134 と 137 のピークがぐんぐん伸びて来ました。あれあれと眺めて いると、福島市で最初に市民放射能測定所を立ち上げ、世田谷の測定所チーフを兼ねている I さんも「おー」と一言。

結局、松葉 1Kg 当たりセシウム 134 と 137 の合計で 6000 ベクレルという値が出ました。福 島だけではない、東京も同様に汚染されていることに気づかされました。

昨年秋に注文していたベラルーシ共和国にあるアトムテックス社製の AT1320A 測定器は本 年 3 月9日に、代表の家を改造して作ったあるびれお測定所に搬入されました。器械購入と 設置にかかる費用はつれあいである山田真が寄付しました。子どもたちを放射能から守る全 国小児科医ネットワークの代表として活動する中に、東京でも放射能測定をする必要を強く 感じたからでしょう。以後、電気関係エンジニアである測定チーフが、放射能測定について 学びつつ初級講座を開き、3 ヶ月の間に 25 人の測定を志す市民が参加しました。

福島県産の米を測りました。私たちの測定所にあるのはヨウ化ナトリウムシンチレーター です。この器械では放射性ヨウ素、セシウム、カリウムだけを測ります。測定下限値は食品 1 キログラム当たり 10 ベクレルで、それ以下の放射能がもしあったとしても表示されません。

3.11 以前に収穫された福島県産米のセシウム 134 と 137 の合計はもちろん下限値以下でし たが、今年の米は 15 ベクレル/Kg ありました。福島県の別の場所で今年収穫された米では、 下限値以下という結果でした。福島県産というだけで全ての農産物が放射能汚染されている 訳ではないことも分かりました。見えない放射能を数値として知ることから、自分たちが食 べるか、食べないか、さらに、生産者に知らせるか、行政に通知して出荷停止を求めるかな ど、次の行動が始まります。

福島からの避難者健康相談

小児科医ネットワークでは、この冬、東京に避難した子ども達の健康相談会をしました。福島市の健康相談会では、小児科医として高度汚染地区からの避難を勧めてきたのですが、避難後の厳しい現実を知ることになりました。

避難しているのはおおむね、お母さんと子どもたちです。お父さんは福島に残って仕事を し、時々、家族に会いに来ます。2 所帯の家計を支えていくためにお母さんも働かなくてはなりません。家に居た小さい子どもは新しい保育所に預けられ、慣れずに泣いてばかりです。新築した家のローンも残っているが、買い手もつかない。また、福島に戻ろうとすると、隣近所から「裏切り者」的な扱いをうけてしまいます。

福島の人たちの暮しは残っても出て行っても、引き裂かれました。測定を通して、私たちは福島の現実にどのように繋がっていくのか考えていく必要があります。

「あるびれお」開所式

あるびれおのメンバーは 3 分の 1 がシニアです。

それ以外は 30 代から 40 代で、多くは母親、 父親、妊婦です。

独身者もいます。最近、10 代 の大学生がボランティア志願で訪れました。

7 月 1 日には市民や都内の市民放射能測定所 のメンバーを招いて開所式を行いました。

セシ ウム 137 の半減期は 30 年間です。

食品の放射能 を測り、内部被ばくを防ぐにはどうしたらいい か共に考え、

さらに核の廃絶に向けて、世代を 越えた活動をスタートさせました。

あるびれおのウェブサイトは下記です。1検体 30 分間かけて測定し、

代金は2000円です。

食品と飲料に限ります。検体は自分で持ち込み、

必ず持ち帰って頂くことになっていて、郵 送での検査は行っていません。

http://west-tokyo-albireo.com/

さて、最後にムンフツェツェグ先生の質問に対する私の答を紹介しておきましょう。

自主的に集った市民が作った市民放射能測定所は全国で 50 箇所を越えました。

その中で福 島県と東京都世田谷区に連携して立ち上げられた9箇所の CRMS 市民放射能測定所が、福島県 内外の食品を測ったデーターを集積して発表しています。

http://www.crms-jpn.com/cat/mrdatafood.html

それによると精米は福島県内ではセシウム 134 と 137 の合計が、1kg につき 130 ベクレルが 最も高い値で、検出限界値以下の米も多く、

他府県の米はすべて検出限界値以下という結果でした。

先生にパソコンから打ち出したデーターシートを渡して説明したのですが、数字を見つつ 「だいじょうぶかな?」とつぶやきながら教室を立ち去って行かれました。 (2012.7.13)

モンゴルの学校に黒板を届けるツアー  無事終わる

                                                                                                  伊藤 知可子

7月31日~8月10日 参加者5名とスタッフ(日本側2名・モンゴル側2名)等総数12名で、

セレンゲ県ズ-ンブレン・ソムにあるデンべレ ル12年制学校に行ってきました。

今回は、参加者の 梅村涼さんと谷垣文貴子さんが直接黒板を届けました。

寄贈された黒板は、9年生(男子11名・女子14名 計 25名)の教室で使われます。

日本流でいえば中学3年 生です。

この教室の黒板は、1973年の黒板で 茶 色の古びた黒板でした。

寄贈された梅村涼さんと同じ 年齢の黒板です。

偶然とはいえ、みんなびっくりしま した。

贈呈式にはこのクラスの子供たちの代表はもちろん 担任のツエツエグ先生も加わり、

和やかな雰囲気の中黒板を渡すことができました。 デンべレル12年制学校の近況です。運動場に立派なレンガ造りの体育館が建設中でした。

9月からの新学期は、418人の子供たちでスタ-トしますが、

住民登録をしていない家庭の子供たちも約30人入って来る予定で、計約450名。

内寄宿舎に入る子供たちは、約 75名。寄宿舎も満杯になるそうです。

活躍している柔道着

昨年この学校を榎垣さんが訪れた時、柔道に力を入れて練習をし試合にも出ているが、

肝心の柔道着 が 1 着しかない、柔道着がほしい」と直訴した女の 子がいました。

モンゴルスタッフからすぐ MoPI に連絡があり、小 長谷先生が広島大学の大谷浩一さんに電話を入れお 願いすると、すぐ広島大学の出口先生から1着が小長谷先生の手元にき、この日にモンゴルに発つ人 に託して・といスピードで私たちの真心を届けたのでした。

その後、榎垣さんも柔道着5着、ご自分で送られましたし、モピ通信を読んだ柴尾さんが 1着寄付してくださいました。それらの柔道着がみごと活躍していました。

(今回参加された谷垣さんも1枚持参してくれました。)

柔道部の部員は36名。昨年県大会で女子が優勝し、

地区大会では準優勝だったそうです。

国の大会のも出場 しましたが、おしくも2回戦で敗退。

学校交流に行ったころの体育館が今は柔道の練習場 で、

1辺 7M程の正方形のウレタンマットがひいてあり ました。

畳で練習させてあげたいねと参加者の声。

部員の子供たちが模範演技を私たちに見せてくれました。

柔道部の部員は36名。昨年県大会で女子が優勝し、

地区大会では準優勝だったそうです。

国の大会のも出場 しましたが、おしくも2回戦で敗退。

学校交流に行ったころの体育館が今は柔道の練習場 で、

1辺 7M程の正方形のウレタンマットがひいてありました。

畳で練習させてあげたいねと参加者の声。

部員の子供たちが模範演技を私たちに見せてくれま した。

ちょうどオリンピックでモンゴルの選手が柔道で活 躍している時期でもあり、

この中から将来オリンピッ ク選手が生まれるといいですねと校長先生にお話しすると、

国レベルの大会の出るには 1年中トレーニ ングが必要で、そのためのお金や場所がない地方の学 校では無理があるとのこと。県や地区大会出場でも、 経費は学校が負担しているそうですし、柔道部がある 学校が増えている中、設備投資が地方の学校では思う ようにできない現状があるようです。でも、子供たち は元気いっぱい練習に励んでいました。

モンゴルに黒板を届け、牧民と過ごす旅を終えて

                                                                                                      谷垣 文貴子

私は子どもの頃からチンギスハーンと馬が好きで、また雄大な自然が大好きでした。

去年、 今年と黒板プロジェクトのご縁をいただき、いつかは行ってみたいと思っていたモンゴルへ行くことにしました。

その学校は、セレンゲ県ズーンブレン・ソム学校でした。

ここはすぐ 北がロシアという国境沿いにあります。

また偶然にも、MoPI 通信今年の新年号で柔道着がほしいと言っておられた学校でした。これらは出発前に送られて来たメールの日程表で分かったことでした。

私は長く保管していた次男の柔道着を届けることができるか?確かめ、

あわてて洗濯して持って行きました。

この学校に着くと、柔道部員が待っていて、

すぐに体育館 で柔道の模範演技を見せてくれました。

レスリングのマット?の上でしたが、気合の入った 見事な演技でした。

女の子は県のチャンピオンになったそうです。

歓迎の民族舞踊と歌も披露してくれました。ど れも素晴らしいものでした。

その後、柔道着を手渡しました。

嬉しそうに、早速着てくれてその子と記念撮影 しました。 新しい柔道着でなく申し訳ない気もしましたが、

練習着として充分役立つでしょう。

今年はオリンピックの柔道でモンゴル選手は大活躍の様子。

いつの日か彼らの中からオリンピック選手が出な いとも限りません。

何だか、楽しみです。

いよいよ、黒板の贈呈式です。教室には観葉植物があり、

夏休みにもかかわらず10人ぐらいの生 徒さんがきてくれていました。

先生は古い黒板は39年も経ち、色も黒というよりうすい茶色になり、

生徒達は新しい黒板を楽しみにしていますと聞かせてくれました。

今回は梅村 涼さんと私で合同で贈りました。1 枚ものが理想でしょうが、

運ぶ ことも考え、バンにも積めるこの大きさになった と納得しました。

そして立派な名前入りのプレー トをつけていただき、ここでも記念撮影しました。

このとき、「黒板を贈った人が直接贈呈式に参加するのは、初めてのことです」と聞きました。

少し交流の時間になったので、日本から作ってきた自己紹介アルバムを

ムーギーさんの助 けを借りながらしました。

私は長く多言語活動(現在 21 ヶ国語)を楽しんでおり、モンゴル語を一言でも話して直接モンゴルの人と仲良くなりたいと思っていました。

残念ながら、モ ンゴル語は私達のレパートリーではなかったので、

行くと決まった 5 月から少しずつ準備しました。

モンゴル語のテープを聴いたり、キリル文字を勉強したり、

モンゴルのダルハンに滞在した体験談を読んで、来たのです。

そして日本についてと家族と自己紹介をモンゴル語 でしました。

写真もたくさん入れていますので、生徒さんにとても楽しんでもらえたようでした。

一週間の予定がチケット取れなくて 3 日間延びることになり、私的な 3 日間を過ごすこと になりました。ウランバートルから約 3 時間ほど西に行ったトーラ河のほとりにあるルン村 に伊藤さんに同行させていただきました。

いよいよ、モンゴルといえば「ゲルと草原」の生活です。

最初「ルンです」と言われた時、 板塀にかこまれた三角屋根の集落で、

これはロシアの田舎そっくりで、一瞬がっかりしました。

でもそれは学校に寄るためで、改めて牧民のゲルに出発です。

1 時間ほど走って目印の河 と山の形と色などを確かめながら、到着です。

そのゲルはトーラ河が大きく蛇行しているす ぐ近くにありました。

ゲルは大、中、小と3つあり、この頃はやりのソーラーパネルも 2 つ にありました。

私達をみんなで迎えてくれ、すぐにスーテー茶とシミアルヒで歓迎してくれました。

家族は 4 人で親戚の子も2人いました。パンとウルム(牛乳の上澄み)、ボーズ、ホ ーショル、ボルツォ(乾燥牛肉)、ご飯などでご馳走してくれました。

一番小さいゲルが台所 専用になっていて、川辺から切り出してきた枝を

ストーブの燃料にしていました。さらにカ セットコンロもありました。

テレビがDVDもついたパソコンのようでその操作がよくわかりませんでした。

ちょうどロンドンオリンピックの開催時に当たり、柔道や、

ボクシングの 放送を一緒に見ました。

家畜も馬、牛、山羊、羊と、かなり多く持っていて、豊かな感じが しました。

この日、向かいの山に沈む夕日が美しく見とれました。

一家の朝は早く、4 時には牛の乳搾 りが始まります。

夜は早く寝てしまいました。

その夜は雨が降りお母さんがゲルの天窓の幕 を閉めてくれたそうです。

次の日の夜、犬が鳴くので起きたら、なんと満天の星でした。

そ れはそれはキレイで北斗七星がきらめいていました。念願だった満天の星、犬に見せてもらった素晴らしいプレゼントでした。

2 日目は夕方、馬に乗せてもらいました。馬に乗っている 間、落ちるなら、

イラクサの上には絶対落ちないようにしようとばかり考えていました。

ゲルに帰る時にちょうど山羊と羊の群れがいて、馬で追いました。

本当の牧民になったよ うで、

またゆっくりと追うので走る心配もなくとてもいい感じでした。

たくましい父、母、働き者の長女、お母さんが大好きな息子、本当に素敵な一家でした。

初めてのモンゴルはお天気にも恵まれ、

明るい仲間と凄いスタッフとかわいいバイリンガ ルの子供達と旅が出来て、

楽しい、日本ではなかなか体験できない事が出来た旅でした。

「草原」だけじゃない モンゴル

                                                                                 徳山 理沙

こくばん 

黒板がどれほど大切なのかは、MoPI の本も読んでいるし、

教師だし、十分理解したつもりでいた。

なのに、訪問した学校の黒板を見て、さわって、衝 撃を受けた。

茶色とも灰色ともいえない石のような板。

親指大の穴もあいているし、面が波打っていて、とても書けそうな黒板ではない。

聞けば指を濡らして文字 を書き、乾いた水の跡ができるまで

「待ってね。」と 言っているとのこと。

穴やゆがみを避けて書くので、 書けるスペースも偏っている。

もちろん黒板消では 歯が立たず、濡れ雑巾で毎回拭く。そんな黒板に出会 った。

教室にチョークの音だけが響き、その文字に注がれる熱い視線を背中で感じる、

あのぴんとした空気が、私はたまらなく好きだ。

学校だからこそ味わえるあの緊張感を届けに、ここ までやってきたのかと思うと、

2 日間かけても届ける意味があるのだと思った。

いろんな時代を見つめて 40 年以上働いてきた古い黒板をなでながら、

「ご苦労さま。」とつ ぶやいて始めて、

MoPI の事業の意義がすとんと体の中に落ちていった気がした。

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モンゴルのパワー

旅の後半は梅村さん親子に同行させていただき、

ウランバートルにある障害者の自立支援センターなど NPO 訪問した。

お話を聞かせていただく中で私が一貫 して感じたのは、「市民活動のパワー」。

モンゴル初の 自立生活支援センターのメンバーも、

障害を持つことを理由に学校や幼稚園に通うことができない子どもに対して

訪問保育を行う「スジャータシ ャンド」高橋きみこさんも、

課題がたくさんあるにも関わらず、それに向かう勢いがあった。

私が日本で NPO に勤めていた頃には感じなかった新鮮な「勢い」だ。

モンゴルでは、この ような市民活動はまだ新しく根づいていない半面、

注目度もあり、企業の関心も出始めている。

日本と違うのはその距離だった。メディアや企業の責任者 NPO スタッフとの

距離が近 い。会いたいと思えばすぐに会ってくれるし、

コマーシャルだって無料で作ってくれるという。

面倒な手続きや無意味な根回しは、ない。

警戒心のない広い心を持つモンゴルの人々ならではの

関係性が市民活動を活気づけていくのかと思うと、こちらまでわくわくする。

そんな彼らが日本の NPO をモデルにして、障害がある人もない人もともに

生活できる法律 をつくる活動をしている。

「INDEPENDENT CENTER」のバイラーさんは、

「私たちが日本から一 番学ぶべきことは、

障害者自立支援法は市民が実現させた法律であること。」と

力をこめて語ってくれた。

私が NPO を退職して3年。

自分が現場を離れたこともあり、

日本の市民活動は今足踏み状態にあると感じていた。

彼らの勢いを見てうらやましくもなった。

でもそんな言葉が聞けて、 考えを一歩進めることができた。

それぞれの課題に真剣に向きあうからこそ、互いに関心を 持っていられると。

この足踏みをどう乗り越えるか、日本に帰ってもっと

真剣に向き合わな ければと思った。

 

 

サンクトベテルブルグの旅について

旅費、その他がなかなか高額なため、今回は中止にします。

来年あらためて安価に行く方 法を模索します。(小長谷)

申込み下さって楽しみに待ってくださっていた皆さま、申し訳ございません。

今回は、見 合わせる事になりました。ご了解ください。

【 ご案内 】

林 先生のご講演が、

大阪での「ウクライナの至宝スキタイ黄金の煌き」展にて実施されます! お見逃しなく。

日 時 : 10月 7日 15時30分から

場 所 : 大阪市歴史博物館(大阪城公園近く、NHK横)の4階講堂

タイトル : 「スキタイ王僕の埋葬儀礼と黄金美術」

観 覧 料 : 大人 1200円 別に参加費 300円

定 員 : 250名(当日は、整理券が必要で、整理券は正午から午後1時までの間受付にて先着順に配布されます)

                                                                                                                                            (事務局)

編集後記

8月の半分をモンゴルで過ごし、猛暑の続く京都に帰宅しました。

レポートにあるように最後の3日間は、自由にそれぞれが行動しました。

128号に関空組が129号に成田組のレポート を書いていただくことに。

どうぞご期待ください。

今回、黒板を届ける旅の副産物、柔道着プロジェクトの報告を得る旅にもなりました。

流通が悪いこともあって、柔道着を提供していただいた皆様に

報告が出来ていないことか気 がかりになっていました。

伊藤さんのレポートにあるように、柔道着はモンゴルの子どもたちに

勇気と希望を与える道具になり活躍していました。

ご協力くださいましたみなさまに改 めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

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特定非営利活動法人 モンゴルパートナーシップ研究所/MoPI

連絡室
〒617-0826 京都府長岡京市開田 3-4-35
tel&fax 075-201-6430

e-mail: mopi@leto.eonet.ne.jp

 http://mongolpartnership.com/

本部
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1

国立民族学博物館小長谷研究室内

tel:06-6876-2151(代表)

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