■NO 223号 モピ通信

 特別寄稿

 日本学術会議というところ

『Voice from Mongolia, 2020 vol.69』

 伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎 春展のご案内

 事務局からお知らせ 

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特別寄稿

ウルジーさんとの出会い

東京工芸大学教授 八尾 廣

ウルジーさんとの出会いは 3 年半前の2017年4月に遡る。私はゲル地区の住居改善を めざし立ち上げた NPO 法人の活動のためウランバートルを訪れていた。関係者から最近話題 のノゴオン・ヌウリン・パルク(ゲル地区内に市民の手で作られたコミュニティーのための 公園。通称 GREEN LAKE)で、これまた最近話題のゲル・コミュニティー・マッピングセンタ ー(ゲル地区のために有用な地図情報を提供する活動を行なう NPO 法人)が、これまでの活 動を紹介する展覧会を行なっていると聞いた。かねてよりこの公園が気になっていた私は、 建材工場視察のあと同行するモンゴル人建築家とともにこの地を訪問した。そこで信じられ ないような素晴らしい光景、そして公園を作ったその人、ウルジーさんと出会ったのだった。

GREEN LAKE はウランバートル中心部から車で約12分、北方の Denjin 丘の頂にある。元々 採石場であったその地はすり鉢状に削り取られたクレーターのような地形となり、底部には 湧水によって池ができている。ウルジー(Ulziitogtokh Sodnomsenge)さんは、仕事で韓国 に赴任ののち2008年に帰国した時、ゴミで覆われたこの池でゲル地区の子どもたちが遊 んでいるのを初めて見た瞬間から、この場所をどう変えるかを考え始めたという。その当時 (今現在もそうであるが)、ゲル地区には子どもたちが安心して遊べる場所はほとんどなかっ た。2012年に彼はチンゲルテイ区長に「自分の予算でこの埋め立て地を緑の施設に変え たい」と申し出て許可を得る。まずは仲間と共にすり鉢に投げ込まれたゴミを清掃した。集 めたゴミは70kg の袋に300袋以上にもなったという。そして自身の蓄えを投じて池の周 囲に手作りの遊歩道や子どもたちのための集会施設をつくり、時間をかけ500本以上の植 樹を行い、この捨てられた土地を住民、子どもたちのための輝くコミュニティー公園に生ま れ変わらせたのだった。池は、夏には子供たちとその家族にペダルボートを提供し、冬には アイススケートリンクとして憩いを提供している。また、放課後には子どもたちのために英 語教室など学びの場も提供している。

私が出会ったのは、ゲル地区の子どもたちがこの地で集い、笑顔いっぱいに遊んでいる光 景と、ゲル地区の人々やゲル地区を支援する人々、海外からの来訪者であふれる週末のコミ ュニケーションあふれる光景であった。そこに居合わせたウルジーさんと初めて会った私は、 ゲル地区の住環境改善のために住まいの研究を行なって市や国に提言も行なっていることを 話した。すると、ウルジーさんは思わぬことを話し始めた。第二次世界大戦後、シベリアに 抑留された日本人の一部はウランバートルの都市建設の労働者として働いていたというのだ

(1945年-47年にシベリア抑留者のうち約12,000人がモンゴルへ送られ、首都建 設事業等の過酷な強制労働に従事させられた。うち1,615人の方がモンゴルで亡くなられ ている。ウランバートルほか各地に日本人墓地がある。)実は、この GREEN LAKE の元採石場 でも多くの日本人が極寒の中で働き、その中には命を落とした人もいるという。ウルジーさ んは、「多くのモンゴル人がこの事実を知らないのです。私は、この地で亡くなった多くの日 本人のために、またこの歴史的事実をモンゴル人に知らせるために、いつか日本人とともに プロジェクトを実施したいと考えていました。」その話を聞いた時、ウルジーさんの真に純粋 でまっすぐな気持ちと、地域の人々のため、さらには日本人のことを思い行動する人柄に、 私の胸にも熱い思いがこみあげてきた。何という純粋な心を持った人だろう。ウルジーさん への感謝の気持ちで一杯になった私は、「ぜひウルジーさんのプロジェクトにお役に立たせて ください!」と伝え、熱い握手を交わしたのだった。

それ以来、私はウランバートルを調査で訪れるたびにウルジーさんと会っている。訪れる ごとに、GREEN LAKE は彼とその仲間たちによって手作りで少しずつ素晴らしい公園へと整備 されている。近年ではすり鉢状の地形の縁のハシャー(住宅用地)を順次自費で買い取り、 近隣の子どもたちのための施設を建設すべく準備している。外国人観光客を呼び込み整備費 を得るためにゲル地区を見渡す展望台も自力で製作した。2020年春には香港大学ほか海 外の機関ともネットワークを構築し、ゲル地区コミュニティーへの貢献活動を行なっている NPO 法人 GER HUB の協力を得て、日本人抑留者記念館建設プロジェクトの第一歩を踏み出して いる。ウルジーさん自身も、96歳の日本兵の元監視員への取材を行い、当時の写真や動画 も集めるなど、日本人抑留者に関する資料を積極的に集めている。近年、ゲル地区には市民 の側から地域の住環境やコミュニティーを自ら改善しようと行動する熱意ある人々が次々に 登場している。ウルジーさんをはじめとする、政府に頼らず自分たちの力で地域を変えよう とする人々の熱意の輪は確実に広がりつつある。

玉稿をいただきました。 ここに、東京工芸大学の八尾廣先生からいただいたお原稿を添付します。

別の本のためにいただいたエッセイですが、その本の出版はまだまだ先なので、このお原稿をモ ピ通信に頂戴することになりました。ありがたいことです。

(小長谷 有紀)

日本学術会議というところ

(2020年12月4日・京都新聞夕刊 現代のことば) 掲載記事

日本学術振興会監事・文化人類学

(小長谷 有紀)

日本学術会議は、内閣総理大臣に任命された210人の会員に加えて、日本学術会議会長 に任命された2千人の連携会員で構成されることになっている。私はこれまで連携会員を務 め、今秋からは会員として責務を果たすこととなった。これまでの経験に基づき、私見を述 べたい。

そこは、学び舎ではない。研究する場でもない。研究の成果を持ち寄って社会に還元する 方法を考える場である。「提言」を発出するスタイルで政策提言のための公的なルートをもっ ているという点に、この組織の存在意義があると私は思う。

もちろん、社会還元の方法は多様である。著作を通じて一般市民に成果を伝えたり、製品 を通じて技術を浸透させたり、研究者の個性や研究の内容に応じてさまざまな方法がある。

政策提言も研究者は自由に行うことができる。ただし、自由な提案は聞かれない自由もあ ることを認めなければならない。

一方、日本学術会議で発出される「提言」は、実に不自由なものである。

まず、分科会は所属するメンバーが半数以上いなければ成立しない。成立した会合で文案 が検討される。会合のための費用は税金から支出されるものの、予算に限りがあるため、年 2回も集まれない仕組みであった。ちなみに、1回あたりの支出額は1万9千円である。年 2回ではとても検討できないので、自腹で集まるしかない。さらに文案を練るためには、も ちろんかなりの時間を要する。これについてはまったくの無給である。このように、お金も 時間も持ち出しで検討する。「権益」などないことはご理解いただけると思う。実質的にはボ ランティアであるという点で自由であるが、会合のための仕組みが決められている点では不 自由である。

サロール画

さらに不自由は続く。「提言」には査読がまっている のだ。分科会の上位の委員会、部会、そして会長など からなる幹部会で査読がおこなわれ、時間をかけて、 複数の分野からなる研究者のチェックを経て、「提言」 として認められる。諸分野の合意が得られない場合は、 「提言」ではなく「報告」として発出される。このよ うに大いなる不自由を伴って発出された政策提言は、 内閣府傘下の組織による活動であるから、政府にはこ れを読む義務があるはずだ。任命した側の責任とは「提 言」を読むことだといってもよいと私は思う。

「提言」は、一部なりとも税金が投入されたもので あるからこそ、政府はこれらを無視してはならない。 大臣による諮問と違って、聞きたくないことを提言さ れるかもしれない。それでも内容を検討する義務があ る。税金を投入していることの意味はまさにここにあ るだろう。

ところが、これまでのところ、日本学術会議から発 出された「提言」はその多くが無視されてきたように 思われる。この組織を見直すなら、そこをこそ見直し てほしい。貴重な「提言」が出されたにもかかわらず、 どれほど無視してきたか。そのあたりこそ行政改革の 対象としてほしい。

『Voice from Mongolia, 2020 vol.69』

(会員 小林志歩=フリーランスライター)

『Voice from Mongolia, 2021 vol.72』

「外出規制が緩和されたのは、もうこれ以上、モンゴル人が耐えられないからだ。感染して
死ななくても、これでは飢え死にしてしまう、って」

ウランバートル出身、40歳男性

モンゴルに渡航できない現在、Facebook の発信から、現地の様子をうかがっている。世界 の多くの地域で感染拡大が深刻さを増した秋以降、年末にかけて、現地では「必要とする人 へ」と食べ物を入れた袋を置く、役所や病院に寄付するなどの善意の行動が各地で広がって いた。ここへ来て、「コロナ・ヒステリー(сүржигнэл=誇大にいうこと)はもうたくさん! 極めて感染しやすいインフルエンザに過ぎないのに」との声も聞かれるようになった。相変 わらず日本では、行政の対応が後手だ、給付金が足りないなどと「お上」頼みが顕著。現地 では公的な支援は、さほど期待できないのではないか。日銭で暮らすひとびとは外出制限の 日々をどう過ごしていることか――。

そんな中、国家統計局がこのほど発表した2020年第3四半期の調査結果を興味深く読 んだ。モンゴルの世帯収入が、150万トゥグルグ(約5万4500円)となり、前年同期 から8%増加したという。同局の人口・社会統計部によると、20年年明けの最低賃金引き 上げ、同じ月の年金額の引き上げなどの影響と解説している。

4月には子ども手当が5倍、10万トゥグルグに引き上げられた。振り返ると20年の1 月下旬から学校が休校となり、そのまま8月末まで続いた。生活保護の受給者は2倍に増え、 24万2千人に食品やサービスのクーポンを支給。人口約335万8千人(2020年)の うち、困窮した人の率はかなり高い。

牧民向けの支援として、20万3441人に、カシミヤ1キロ生産に対して2万トゥグル グが支給された。生産高に応じた支給ということは、「持てる」者ほど多くもらえたことにな る。

民間企業で働く57万人には社会保険料から4-10月まで保険金が支払われ、98万94 00人の所得税を免除。報告は「政府による措置がなければ、世帯収入は減っていただろう」 と結論づけられていた。

引き上げられたという最低賃金は一体、いくらか。何と、時給2500トゥグルグ、月給 42万トゥグルグ。いくら物価が日本より安いとはいえ、1時間働いて100円以下では生 活は立ち行かず、働く意欲もわかないだろう。韓国へ、そして近年は技能実習生という名の 日本への出稼ぎを希望し、渡航の日を待つ人が列をなしているのも無理はない。

年明け、韓国の空港で帰国便を待ち続けるモンゴル人の若者たちについての情報がシェア されて来た。「人権違反」とのプラカードを掲げ、涙ながらに「ただただ家族に会いたい」「所 持金も底をつき、行くところがない」と政府に対応を求める様子に同情の声が広がった。こ れを書いている現在(1月20日)も、帰国便の情報は入っていない。送り出した祖国の家 族は、身を切られるような思いで待っているだろう。

年末年始にかけて首都で感染が拡大し、年明け早々2月中旬のツァガーンサル(旧正月) のお祝いの自粛が呼びかけられたと聞く。年に一度の楽しみのはずが、都市からふるさとへ の帰省、そして、お年寄りのところに集う、腕を取って頬を寄せて挨拶…なんて、コロナ禍 の現在においては、最もしてはいけないことになってしまった。ただ、友人によれば「実は 安堵している人も多い。去年は直前のアナウンスで参ったけど、今からわかっていれば無駄 な出費をしなくて済む。人より抜きん出なきゃ気がすまないところがあるから、お金がないのに借金して贈り物を用意したりして、もう大変」。 政府が使う言葉遣いは、似通っている。「われわれは新しい生活様式に慣れなければならな

い」「なるべく早期にワクチンを入れる。環境は整いつつある」(T. ムンフサイハン保健大臣。 ゾーニーメデー紙、1月12日付)。

たった一度、モンゴルで体験したツァガーンサルはもう20年も前。ホームステイ先のお 母さんに連れられ、家から家へと年始回りを楽しんだ。人々を結ぶ、この様式の「復活」の 日を信じ、辛抱強く待とう。

(日本に長く住むウランバートル出身の友人によ る、美しいモンゴル文字)

今月の気になる記事

12月のある日、友人からシェアされた動 画に目を止めた。モンゴル国のバトトルガ大 統領による、モンゴル文字初歩の講義の動画。 自らも学習中だという大統領自身が、黒板を 背にし、チョークを手にお手本を示す。講義 の終わりには、書き取りの宿題を宛先に送る とスポンサーの携帯電話会社から度数をプ レゼント、とのアナウンスもあった。

コロナ禍により、一気に普及した「オンラ イン」イベント。もちろん直接会いたいし 握手もハグもしたいのは、言うまでもない。 ただ、こと学習や普及に関しては、場所や時 間を問わず機会を提供できる、オンラインの 利点、可能性も少なからず感じる。

T.ニャムオチル:「大学ではモンゴル文字の授業を秋から開始」

(筆者/B.ドルジンジャブ)


政府決議により、2025年には公務をキリル文字、モンゴル文字で記録し、将来的には モンゴル文字へ移行されることになった。このために20年から24年にかけて実施される のが「モンゴル文字国家プログラムIII」。教育セクターでの具体的な取り組み方について、教 育科学省初等・中等教育局の T.ニャムオチル局長に話を聞いた。

―政府は昨年3月18日にモンゴル文字国家プログラムIIIを決議し、25年には2通りの文 字で記録するという目標を掲げ、各分野で様々な取り組みがあるようです。まずは、このプ ログラムにどんな特徴があるのか教えてください。 「モンゴル文字をすべての国民が使えるよう普及することを目的として、教育、文化、情報 技術などいくつかの分野の施策を連動させるのが、このモンゴル文字国家プログラムIIIの大 きな特徴です。

事業実施に際し、モンゴル文字を一般国民が使用できる環境を醸成するため、先進技術を 活用し、政府、非政府の組織が協力して進めます。首相令に基づく「モンゴル語についての 法律」を国全体で施行し、方向性や責務を担う作業班が組織され、事業の実施計画を策定し、 教育科学大臣令として実施されます。これにより、各部門や組織ごとに異なる業務を担当し て実施します。

例えば、情報伝達・通信技術局は、ネット環境でモンゴル文字を問題なく使用するユニコ ードを強化、基準査定局は公務を両方の文字で記録する基準の普及にあたります。

公文書局は、公務の併記の規則、義務、マニュアル、推奨する内容を決定します。科学ア カデミー、言語研究所、国家登録局は、親族名、氏名の表記や法律関係の呼称などを集積し、 登録のオンライン化をすすめ、常時更新可能なシステムを構築します。

出版やメディアは、24年までに、発行物や発信する情報の内容を段階的に併記とするた めのルールづくりをします。一方で、行政の各機関はモンゴル文字のタイプ環境を整備し、 職員にモンゴル文字の知識や能力を強化する研修を行い、職務規定に盛り込むなど、多方面 において事業実施、進捗をチェックしながら進めます。大学、短大、職業訓練センターなど ではモンゴル文字の講義が必修になるので、早期の人材確保が肝要となります」

-以前実施された「文字国家プログラムII」。具体的な成果は何でしたか。 「最初の取り組み、1995年から2005年に10年かけて実施されたモンゴル文字プロ グラムIは、モンゴル文字教育を基礎教育に取り入れ、全国民が学ぶことでモンゴル文字使 用の環境を醸成するのが目的でした。このため義務教育の5-9年生のモンゴル文字のカリ キュラム、教科書を編集し、教員が養成されました。一方、2008年から15年までに実 施された同プログラムIIは「モンゴル文字を学習する環境改善、使用の普及」を目標として、 政府が主催する式典、行事などでモンゴル文字の使用、政府機関や企業の住所や商品名をモ ンゴル文字で表記する、モンゴル文字のオンライン講座の準備と活用の支援など明確な目的 に沿って進められました。事業の成果として、モンゴル文字の書道が、世界で緊急に保護す べき文化遺産のリストに登録されました」

-新たなプログラムとの関連で、小・中学校のモンゴル文字の授業時間は変更されますか? 「現在、義務教育では6年生からモンゴル文字を学習します。そして、6年生から12年生 までに週2時間、つまり年間66時間の授業を受けます。中学校で264時間、高校では1 98時間となり、さらにモンゴル語、文字を選択履修することも可能です。今年については 教育科学省が専門機関とともに、モンゴル語、モンゴル文字の教育プログラムの成果につい て検証することになっており、結果を踏まえて必要な改定を議論します」

-2021年においては、計画はどのように実施されますか。モンゴル語、モンゴル文字を 教える教員の定数増やスキルアップも視野に入っていますか。 「プログラムIII実施にあたり、義務教育のモンゴル語、モンゴル文字、文学の教員の能力向 上を目的としたオンライン研修を今月実施しました。千人を超える教員が参加して、知識や 教授法などスキルアップにつながったと考えています。さらに、オンライン授業や宿題のデ ータを集積し、スタートから100あまりの講義を入れています。今後はこの研修を地方で も企画します。何といっても先生方の役割、参加は何より重要ですから。

教育科学省は、同プログラムの計画の実施を総合的に調整する役割を担います。進捗状況 をまとめて定期的に情報を提供することになっています。モンゴル語、文字の講義の質、教 授法の改善、教員の能力向上に特化した、国や地方レベルの専門協議会を立ち上げ、協議会 の意見をその後の実施に反映していきます。また、教育研究所にモンゴル文字、教授法の研 究にあたる機関を設立することも検討中です。研究所と協力してモンゴル語と文字の教授法 を刷新します」

-一般教育の中学校、高校のモンゴル語、歴史、文学などの教科書をモンゴル文字で表記す ることもプログラムに入っています。これはいつ、どのように実施できそうですか。 「第一段階では表記の基準を策定し、ユニコードを普及することからです。学校教育、職業 教育、大学等のモンゴル文字の教科書、辞書その他の刷新にも段階的に実施するということ です。子ども向けの、簡略化したモンゴル文字学習のアプリを開発する計画もあります。 Facebook や Youtube などのソーシャルメディアにおけるモンゴル文字講座も新たに準備します。さまざま障害のある子どもたち向けの教育基準、教科書、マニュアル、教材開発も始ま ります。このすべてが、多くの専門機関が協力して実施します」

-大学の入学試験においてはモンゴル語や文字の試験で採点の対象とっています。試験の内 容に変更はありますか。 「2013年から政府の決定により、母国語や文化を強化する目的で、大学の入学試験にモ ンゴル語、文字の問題を必ず入れることが定められました。その効果で、学生のモンゴル語 教育の質が年々向上しています。

しかしながら、昨年は外出制限が出たために、試験そのものが実施されませんでした。 モンゴル語、文字の試験内容は、モンゴル人の誰もが知っておくべき知識、母国語の使用の 水準を測り、今後の政策決定に生かす目的もあります。子どもたちは600-700語の文 章を読み、理解した内容を文章に表現する、40-50語に要約して書く、正書法の誤記を 見つけ修正する、モンゴル文字で書き写す、また、考えたことを作文にするなどの問いがあ り、すべての国民に求められる身近な能力の習得につながっています」

-秋からは大学、短期大学、専門教育のセンターなどでもモンゴル文字の講義を必ず行うと されています。秋から実施可能でしょうか。 「プログラム、計画は公的な決定ですから、大学などの各関係機関は早期に準備して、担当 する人材を確保することが肝要です。さらに、大学や短大では在学中にモンゴル文字の授業、 試験を行い、学位証明書に点数を記載し証明する方向で、関係規則の改定が検討されていま す。教員を養成する大学では、モンゴル文字の教授法、技術刷新、教員の能力向上セミナー 企画、教授法のカリキュラム改善を通じ、認定を意義あるものにする必要があります」

ゾーニーメデー紙より

(2021年1月14日)  http://www.polit.mn/a/86990

(原文モンゴル語)(記事セレクト・訳=小林 志歩)

※転載はおことわりいたします。引用の際は、必ず原典をご確認ください。

伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎 春展のご案内

(穐月 大介)

皆様、謹んで新年のお慶を申し上げます 新年早々ではございますが1月13日から始まります穐月明作品展「春のやすらい」のお知 らせをお送りします。 今回は四季折々穐月明作品を楽しんでいただく通常展です。是非お立ち寄りください。

伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎 春展 春のやすらい-穐月明の水墨世界-

2021年3月12日(金)〜3月4日(日)(後期)

開 館 10:00〜16:30(入館16:00まで、火曜日休館)

観覧料 一般300円(高校生以下無料)

伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎 https://aoyamautanoie.net/museum/

伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎 令和3年最初の展覧会は春の息吹をお届けします。今回は 穐月明作品の中から新春に相応しい季節を感じるものや縁起の良いものを中心に構成しまし た。初春のひとときをお楽しみください。

■春の茶室で茶を愉しむ 茶室で抹茶とお菓子をお出しします。ミュージアム前の桜山公園は桜約二百本が咲き誇り、茶室の庭にもアセビや春蘭などが咲き始めます。

日 時 4月3(土)・4(日) 110:00~ 211:00~ 313:00~414:00~ 
場 所 ミュージアム茶室
呈茶代 300円(抹茶とお菓子)
定 員 各回8名まで
要予約 (公財)伊賀市文化都市協会
☎0595-22-0511

■ 期間中 穐月明「丑」の絵葉書チケットをご用意しています dakizuki@icloud.com♢

事務局からお知らせ

2度目の緊急事態宣言が出たため、モンゴル学習支援事業を楽しみに待っていてくださった学校での実施が中止になりました。ワクチンや治療薬が確かなものにならない今、これ からも我慢の日々が続くのでしょうね。

3密を避けるため、新年会も、モピ例会も延期になったままの2021年です。ZOOMやス マホなど世の中では普通に使われていることがままにならないモピが存在しています。が、 ゆるゆるですが継続できている現状に感謝しています。モピ通信をお楽しみください。

(斎藤 生々)

サロール画

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特定非営利活動法人 モンゴルパートナーシップ研究所/MoPI

〒617-0826 京都府長岡京市開田 3-4-35

tel&fax 075-201-6430
e-mail: mopi@leto.eonet.ne.jp

URL http://mongolpartnership.com/  

編集責任者 斉藤生

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